物を補償対象とする自動車保険

自動車保険加入する場合は無制限に設定

事故により他人の車や家など、物を補償対象とする自動車保険が対物賠償保険になります。自動車保険には対物賠償保険以外にも対人補償としての、対人賠償保険や自賠責保険などがあります。対人賠償保険と自賠責保険は物損事故においては適用されないため、任意保険として物を補償対象とする対物賠償保険は重要性の高い位置づけにあるといえるでしょう。補償内容の充実をより図った場合、自動車保険の保険料は高額になります。ただ高い保険料であっても対物賠償保険と対人賠償保険に関しては、交通事故での賠償請求額に上限がありません。そのため自動車を運転する限りは、その点をよく理解し備えておく必要があります。対物賠償保険の特徴として保険金額が設定可能ですが、保険料においては大きな違いが出ないため補償は無制限に設定することをおすすめします。

直接損害と間接損害の賠償責任に備える

直接損害と間接損害などの2種類が、賠償責任には起こる可能性があります。対物賠償保険を無制限に設定する必要がある訳は直接損害のみならず、間接損害にも及んだ場合高額な賠償金を背負う可能性も考えられるためです。また他人の財産への被害のみに対物賠償保険の賠償範囲は限定されます。さらに起こした事故が故意によるものと戦争及び暴動など世の中の変乱による損害や、自然災害にあたる地震並びに台風などによる損害は免責事由により保険金が支払われないことがあります。そして、財物として記名被保険者が所有し管理を行い使用している場合は賠償対象外になり、事故時に他人から記名被保険者が借りた物なども同じく対象外になります。物を賠償対象とする対物賠償保険には、このような制約もあることを覚えておきましょう。